Acquia の Large Scale Drupal プログラムの発表

2012 年 3 月 29 日 - 19:12 -- ドリース バイテルト

Acquia は Drupal に賭ける数多くの大企業とビジネスをしている。それらの組織は Drupal ですごいことをしたり、従来の制限を打ち破って革新を起こしたりしている。しかし、僕たちがカスタマーの方々と話すなかで気づいたのは、最もヘビーな Drupal ユーザーたちの間では知識の共有やディスカッションが限定的にしか行われていないということだ。同じような問題が何度も別個に、それも互換性のないやり方で解決されることもよくある。これらの大きな企業のうち、コミュニティーでよく発言する活動的な組織はほとんどないので、こうした問題の解決から得られた専門知識は、すべての Drupal ユーザーが頼っているソフトウェア(Drupal)に還元されずにいる。

これらの問題点を解決しやすくするため、僕は(ここに)Large Scale Drupal(大規模 Drupal)」と呼ぶ新しいプログラムを発表する。そのプログラムは Acquia CTO オフィスにおける僕のグループに属する。

Large Scale Drupal は大企業 Drupal ユーザーの集まりで、定期的に会合を開き、共通の問題について話し合ったり一緒に取り組んだりするものだ。企業ユーザー用のフォーラムを Acquia が提供し、ユーザーたちのニーズに耳を傾ける。それらのニーズはグループにまとめて優先順位を付ける。そうしたうえで、知識の共有、白書、トレーニング、開発を通じてそれらのニーズに対応する妥当な方法を見いだす、という形だ。趣旨は、これらのミーティングの成果をグループの中だけにとっておかないということ。Drupal に対する貢献プロジェクトになるように、という明確な意図をもって、Large Scale Drupal グループ内で習得したことを共有したいと思っている。いったんコントリビュートされてしまえば、議論するにしろ、そのプロジェクトに力を貸すにしろ、誰でも歓迎だ。

そういうわけだが、これらのプロジェクトは(そもそも)何だろうか?これらは大企業に共通するニーズであり、大規模で複雑な Drupal の課題と見なされているものだ。最初のプロジェクトは(参加者たちの)総意に基づいたプロセスを通して進められている。僕たちは、パブリッシング ワークフローをサポートする方向に装備された、よりよいコンテンツ ステージング システムを作ることに取り組んでいるところだ。詳細な議論や基本的なアーキテクチャー部分の作業もすでに始まっている。僕たちは Large Scale Drupal プログラム参加者たちとコミュニティーのメンバーたちを結びつけてもいる。それは Workbench などのプロジェクトが前進したり、サイト プレビュー システムなどの新しいコントリビューションができたりする手助けになっている。このプログラムは、ユーザーたちのニーズを明らかにし、作業の一部(知識や経験)を蓄積し、コードへのパッチをコントリビュートすることで、こうしたシステムを増強してくれるだろう。

これらのプロジェクトが目指すのは、グループのメンバーとコミュニティーとの間における知識の共有と共同作業を促進させることだ。 Large Scale Drupal メンバーたちは、開発コストを他のメンバーたちと分け合うという利益を得る。コミュニティーは Drupal への新しい貢献(コントリビューション)という利益を得るし、才能に恵まれた専門家たちが Drupal コントリビューターのプールに流入してくることにもなる。これらの企業の貢献も、彼らがもたらす専門知識も、Drupal が長期的に発展していけるプロジェクトであり続けるのに一役買ってくれることだろう。

僕は Large Scale Drupal プログラムのメンバーたちと取り組むことによって彼らがもっと Drupal にかかわり、コミュニティーにとってアクティブなコントリビューターになることにワクワクしている。僕には Large Scale Drupal に関して大きな展望がある。それについてはまた後日、もっと書けたらと思っている。さしあたって今は、このプログラムを発表し、そこに(みんなの)関心を向けたかったということだ。

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