2008 年 8 月の DrupalCon Szeged で、僕は Drupal 7 のコーメンテナーとして“webchick”ことアンジェラ バイロン(Angela Byron)を選んだ。そのときから、僕たちは一緒に 1,000 人ものコア コントリビューターたちの労力をとりまとめて Drupal 7 を作り、昨年 1 月、世に送り出した。そのあとも Drupal 7 を安定させるために奮闘し、今年の春が来る前には Drupal 7 サイトが Drupal 6 サイトの数を上回るまでになった。
しかし、過去 3 年半の間にアンジェラはコミュニティーにおける責任のレベルが著しく増した。また、彼女はたくさんの帽子をかぶっている(多数の役を務めている)。それは、Drupal Association の役員会メンバーからコード スプリントの企画責任者、Drupal.org のコーディネーター、エヴァンジェリスト、コミュニティーの全般的なとりまとめ役にまで至る。この「役割一覧」から Drupal 7 コア コーメンテナーの役をほかの人に移行させるときが来た、と彼女も僕も感じていた。彼女がコミュニティーにおける他の役割にもっと時間を割けるようにするためだ。
アンジェラの代わりになる人物は誰かと考えたとき、候補リストのトップとして思い浮かんだのはデイヴィッド ロスステイン(David Rothstein)だった。デイヴィッドは Drupal 7 のキー コントリビューター(主要な貢献者)であり、コード ベース全体を通じて広い範囲の案件に深くかかわってきた。また、彼は Drupal Gardens チームにも属し、Drupal 7 がまだアクティブに開発されている最中から Drupal 7 に備えた開発を行ってきた。だから、Drupal 7 の内部を本当に隅々まで深く理解している。デイヴィッドの書くレビューはものすごく良心的かつ綿密であり、彼のコミュニケーション スタイルは信じられないくらい穏やかで丁寧だ。
コア メンテナー チームに加わってくれという招きにデイヴィッドが応じてくれたことに僕はワクワクしている。彼の勤め先である Advomatic はコミュニティー タイムを設けている(正規の勤務時間のうち、Drupal コミュニティーのために使うよう定められた時間)。彼はそれを利用して Drupal 7 リリースの調整作業を行っていくことになる。デイヴィッドは Drupal 8 ブランチには加わらず、Drupal 7 のクオリティーを保証すること(guaranteeing the quality)に集中する予定だ。
デイヴィッドがコア メンテナー チームに入るのを、みんなも是非、一緒に歓迎してほしい。