シカゴで開催された DrupalCon の際、会場を埋め尽くしたコア コントリビューター(Drupal のコア部分に貢献している開発者)たちの前で、僕は Drupal 8 開発のブランチを作成した。これは、僕たちが公式に Drupal 8 の作業を開始したことを意味する。また、Drupal の次期メジャー バージョンである Drupal 8 における新しい機能や改良点(の提案)を受け付け始めたということでもある。
僕はシカゴで Drupal の概況プレゼンテーションをした(State of Drupal presentation。これまでの開発状況、現在の様子、将来の展望など、Drupal プロジェクトの概観を報告する講演)。そのなかで、Drupal 8(プロジェクト)が進むべきだと思う戦略的な方向の概略を紹介した。詳しい内容は基調講演のビデオをご覧いただければわかる。ここでは、ビデオを最初から最後まで観る気はないという方々のため、実務的な要点をご紹介しよう。
- マルチデバイス パブリッシング(別名「モバイル」):クリーン HTML/CSS、HTML5、コンテクスト、Web サービス API など
- クラウド サービスとの相互運用性(インターオペラビリティー)とクラウド サービスとの統合性:Web サービス API、着脱可能(プラガブル)コンポーネント、クリーン データ モデルなど
- 心地よいユーザー体験:アクセシビリティー、ユーザビリティー、パフォーマンス
- 設定マネージメント:「コンテンツ ― 設定」の分離向上、汎用一意識別子(はんよういちいしきべつし、UUID)、エクスポータブル(exportables)、CRUD API の統一性向上など
- コンテンツ ステージング(Content staging)
これらのトピックについてはこれからの数か月間にもっとブログに書く予定だ。その間にすべての話し合いを続け、作業をスタートしよう。よし!
Drupal 8 ブランチを作成する僕をサム ボイヤー(Sam Boyer)が手伝ってくれている様子。写真撮影はアリアン カチャトゥリアンズ(Ariane Khachatourians)。
Drupal 8 ブランチを作成した直後に僕のモニターで撮ったスクリーンショット