ガートナー ハイプ サイクルと Drupal

2011 年 6 月 8 日 - 12:31 -- ドリース バイテルト

テクノロジー分析会社ガートナー グループは製品のライフサイクルを観察してきた。ここではその内容と、彼らの(理論的な)モデルが Drupal のリリース管理に与える影響を検討してみたいと思う。

ガートナー ハイプ サイクル(Gartner Hype Cycle)とは、どんなテクノロジーが出現してくる場合でも、市場においては 5 つの段階があると仮定するモデルだ。それは次の図のようになる:

ハイプ サイクル

以下、Drupal 7 の開発サイクルでいえばハイプ サイクルの段階解説はこちらはこういう経過をたどったのだろうと僕が考えた内容だ。

  1. テクノロジーの起動(Technology Trigger。黎明期):ガートナー社によると、これは「可能性を備えたテクノロジーのブレークスルーがいろいろなものを開始させる」時点にあたる。Drupal 7 の場合、これは 2008 年 2 月 4 日に開発をスタートしたときだ。
  2. 膨れあがった期待の頂上(Peak of Inflated Expectations。流行期):来たるべきリリースに対する高揚感から人々が大きな夢を思い描く期間。僕たちがこの段階に入ったのは Drupal 7 リリースの少し前だ。それまでに僕たちのしてきた素晴らしいことすべてに関するニュースが初期採用者(アーリーアダプター。新しい技術や製品を早期に採用する人)たちの意識に浸透していった頃にあたる。
  3. 幻想から覚めた谷間(Trough of Disillusionment。反動期):この段階は Drupal 7 のリリースのあとにやってきた。Drupal 7 が自分の新しいプロジェクトに使えるかどうか、みんなが Drupal 7 をじっくりとチェックしたときだ。必要なモジュールがまだ利用できない、あるいはいくつかの新しい API を学習しなくてはならないのだとわかった人々もいた。多くの人々は Drupal 7 の違いに対して悪態をつきながら(渋々) Drupal 6 という「イヤな知り合い」の方を選んだ。それは理解できることだし、いずれは過ぎ去っていくことだ。
  4. 啓発の坂道(Slope of Enlightenment。回復期):これは今、Drupal 7 がいるところだと思う。ここではモジュールがアップグレードされ、バグが修正され、エコシステム全体が隅々までより安定してきている。Drupal 7 を採用する人たちもいれば、まだ待っている人たちもいる。
  5. 生産性の高原(Plateau of Productivity。安定期):これは僕たちが楽に呼吸できるところだ。Drupal 7 のエコシステムの方がはっきりとした将来性が見えるので、Drupal 6 に対する開発作業は無意味に見える頃にあたる。

ひとつの製品が真に輝くのは、この最後の段階だ。Drupal 6 がこの「生産性の高原」に達したのは 2009 年の秋ごろ、リリース後 18 か月ほどたったあたりではないかと思う。この時点になると Drupal 5 に対する開発をしても利点がなく、Drupal 7 はまだはるか遠いところにあった。

僕には Drupal 7 がハイプ サイクルをたどった道のりについて自分なりの意見があるが、みんなの意見も聞いてみたいと思う。みんなは、Drupal 7 が「生産性の高原」に達するのはいつだと思う?

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