もっと多くのデザイナーを Drupal に惹（ひ）きつけること。それは僕たちの探索旅行（クエスト）における、ひとつの大事なゴールだ。そこに到達してこそ、均衡のとれたエコ システムができるし、より多くのユーザーを引き寄せることにもなる。僕たちは Drupal 7 で見事な改良をいくつか成し遂げたが、Drupal 8 でも同じようにもっともっと改良していく必要がある。さまざまな Drupal デザイナーたち、フロントエンドの開発者たちと話をして、僕は次の結論に達した：デザイナーたちをもっと惹きつけるための一手段として、Drupal 8 のコアに新しいテーマを加えるのは素晴らしいことだ（実質的に「Drupal 8 ではテーマが新しくなりますよ」ということ）。デザイナーが Drupal のエンドユーザーとして引き寄せられてくるのでもいいし、できれば（Drupal）プロジェクトに貢献するコントリビューターとしてもきてほしい。
この点には Drupal 8 開発サイクルのなかでも早いうちに着手したかった。そこで「Drupal 8 デザイン」イニシアチブのオーナーをジェフ バーンズ（Jeff Burnz）に依頼した。これは「設定マネージメント」、「Web サービス」に続いて Drupal 8（プロジェクト）で３番目の公式イニシアチブになる。
ゴールは Drupal 8 に加えることのできる美しいテーマを製作することだ。そのゴールに向けて、ジェフはひとつのデザイン プロセス（構想から完成までの過程全体）を通してコミュニティーのガイドを務めることになる。このテーマは「デザイン」に重きを置いたものになるだろう。Drupal を使って心地よい体験（ユーザー エクスペリエンス）を作れることを世界に示すためだ。
Drupal 8 用の新しいテーマと同じくらい大事なのは、デザインの選択やテーマの構築というプロセスそのものだ。これがデザイン イニシアチブにとって、もう１つのゴールになる。つまり、新しいコア用のテーマに向けて選択と開発の新しいプロセスを決め、それを実施することだ。このプロセスを推進するため、ジェフは Drupal におけるユーザー エクスペリエンス（UX）、デザイン、フロントエンド開発の各分野から人材を集めて小さなチームを作った。これについては、これから数週間、数か月の間にまだまだ多くの知らせが入ってくる予定だ。みんなからのインプット（意見や提案など）を求めることにもなるだろう。これは完全にオープンな作業過程であって、コミュニティーと最大限に協力して進めるつもりだ。プロセス全体のなかでも大事な部分になる。
最後になったが上記に劣らず大事なことがまだある。プロセスが進むなかで、マークアップ、CSS、テーミング（テーマ作成）といった Drupal の機能性をそれぞれ引き続き改良していけたらと思う。また、Drupal コミュニティー（全体）にデザインの重要性をもっと教えることができたらとも考えている。
話が長くなるので手短にまとめるが、これは Drupal 8 にとって、きっと素晴らしいイニシアチブになるだろう。すべてがうまくいけば、Drupal 8 に新しいテーマができるだけではなく、Drupal のデザイン水準を大きく引き上げることにもなるのではと期待している。このイニシアチブについてさらに知りたい場合は、ジェフのブログ記事を参照のこと。（オーナー就任とその経緯をはじめとして）さらに詳しい情報が得られる。
（このイニシアチブに）加わりたい場合は、drupal.org での、このディスカッションを参照されたい。