僕は最近書いた 2 つのブログ記事で、自分が Drupal 開発サイクルについて考えていることを説明した。詳細はガートナー ハイプ サイクルと Drupal、Drupal ムード サイクルの両記事を参照されたい。そこで述べた考えは、僕が数多くの Drupal メジャー リリースを経験していくなかで得たものだ。それは、リリース日が近づき、やがて遠ざかっていくにつれて開発者とユーザーの気分に（変化の）パターンがあるのに気づいたことから来ている。以下は必ず両記事に目を通したうえで読んでほしい。
開発者たちはコードをリリースするのが好きだ。エリック S. レイモンド（Eric S. Raymond）には、オープンソースについて書いた有名なエッセイ「伽藍とバザール」がある。彼はそのなかで「早くリリースせよ、頻繁にリリースせよ」といった。そして、その哲学がたくさんのオープンソース プロジェクトの立ち上げを促進した。Drupal もそこに含まれる。（しかし）それと同時に、多数のエンド ユーザーは変化を嫌う。ソフトウェアのバージョンはできるだけ長い間、変わらないでいる方がいい、と彼らは思う。変わることは即、手間やコストがかかることを意味するからだ。
大勢の人々の意見を聞いた結果、僕個人としては、Drupal 8 の場合、リリース時期は Drupal 7 が「生産性の高原」に達してから 18 カ月後にすべきだと思う。
18 カ月なら、ユーザーたちにも Drupal 7 の生産性がピークに達しているのを満喫する時間がたっぷりあると思う。そのあとだったら、アップデートと向き合うことになってもいいだろう。これは同時に、開発者たちにとっても退屈にはならないくらいの十分な短さだ。ここまで説明したうえで言うが、このテーマについては喜んで（みんなと）もっとブレインストーミングをする用意がある。ここでは少なくともその話を切り出したということだ。
Drupal 7 が生産性の高原に達したのだとどうやって決めるかは言えない（決め方が今の時点でわかっているわけではない）。それはいくつもの形ではっきりしてくるだろう。新しい Drupal 6 サイトの減少、拡張モジュールの安定度、Drupal 7 Web サイトの数、Drupal イベントに僕が参加したときに（参加者たちから）得られるフィードバックなどなど。そのときが来たら発表し、時計の針が先へと進むようにするつもりだ。
現時点の予測としては、生産性の高原に達するまでには 6 カ月から 9 カ月といったところだろう。つまり、Drupal 8 がリリースされるまでには少なくともあと 2 年はあるだろうということだ。