シカゴ（DrupalCon）での「Drupal 概況」基調講演で僕はこう言った。「もし、Drupal を今日、ゼロから始めるとしたら、僕はまずモバイル体験（エクスペリエンス）用に作り、デスクトップ体験はそのあとになるだろう」。僕は（今）これまで以上にそう確信している。
ネイティブのモバイル アプリケーションを作る。そしてモバイル Web 体験も作る。この両方にとって Drupal をすばらしいプラットフォームにするためのイニシアチブはすでにいくつもある（前者はたとえば Web サービス イニシアチブ、後者はたとえば HTML5 イニシアチブとデザイン イニシアチブ）。
しかし、モバイルな世界で Drupal というプラットフォームを誰もが目指してくるようにするには、やることがまだある。たとえば、数週間前、僕は何社もの大きなメディア企業の人たちと話をした。それぞれ、何百名もの記者スタッフを抱えている会社だ。彼らはみんな、現場からレポートする記者たちのほとんどは、２年も経たないうちに、ラップトップ（ノート パソコン）ではなくタブレットを使うことになるだろうと見込んでいる。Drupal に当てはめて考えれば、これは Drupal の管理用バックエンドと編集体験（編集関連のユーザー エクスペリエンス）をモバイル フレンドリーにする必要があることになる。これは既存の Drupal 8 イニシアチブがカバーしていない分野だ。また別の例を挙げるとしたら、レスポンシブ Web デザインがある。
モバイル インターネットは猛烈な勢いで僕たちに向かってきている。僕たちは素早く動く必要があるし、この獲物には１発しか撃てないかもしれない（チャンスは一度しかないかもしれない）。Drupal 8 では「モバイル」を大きなテーマとして掲げたいと思う。そのため、僕はモバイルに関連したイニシアチブをもう一つ立ち上げることにした。
僕はジョン アルビン ウィルキンス（John Albin Wilkins）に Drupal 8 モバイル イニシアチブのオーナーを依頼した。残っているギャップを既存のイニシアチブと共同で埋めるためだ。それが（具体的に）どういうことなのかは、ジョンが（オーナー就任を）発表しているブログ記事を参照されたい。その記事にはイニシアチブの目標の概要も含まれている。これらのイニシアチブのすべてにいえることだが、みんなが手伝おうとしないかぎり、目標が実現することはない。（このイニシアチブに）加わるには、groups.drupal.org モバイル グループでのディスカッションに参加し、drupal.org における Mobile issues の作業に協力してほしい。