Drupal コアに関する意志決定を簡素化する

2012 年 3 月 27 日 - 18:52 -- ドリース バイテルト

僕たちは、Drupal コアの開発スピードを上げられるよう、すでにいくつものプロセス改善を施してきた。今日は、僕たちが Drupal コアの意志決定プロセスをどうやってもっと簡素化できるかということについて話したいと思う。

Drupal コア キューDrupal core queue グループ)は、極めて情熱的で、頭がよく、確固たる意志をもった人々でいっぱいだ。みんな、いつでも、可能なかぎりベストな方法で問題を解決しようと奮闘する。しかし、僕たちは時々、特定のソリューションへの最適なアプローチについて意見が合わないことがある。複数の人間が根本的に相(あい)いれないときは、問題が手詰まりになってしまったり、さらには険悪な状況になってしまったりすることもある。そうなると、コア開発チームから力が抜けていってしまうし、新しいコントリビューターたちが関与するのも難しくなる(それに彼らは「おっかない」グループだと感じるだろう)。

(そこで)前へ進むことにして、僕は、ある問題で複数の見解が膠着(こうちゃく)した場合にそれが解きやすくなるよう、ワークフローを次のように変更することを提案したい。

  1. 問題(issue 記述文)のいちばん上に、バランスのとれた(偏りのない)要約文issue summaryを作成し、そこに現在の状況とディスカッション歴を反映させる。そして、さまざまな選択肢のプラス点とマイナス点の概要を示す。
  2. 「Assigned to(担当者)」欄を「Dries」に切り替える(この操作を行えるのは MAINTAINERS.txt のリストに記載されたコントリビューターたちに限られていることに注意。自分で行えない場合は彼らのひとりに頼めば切り替えてもらえる)。
  3. (旅行や他の用事が生じないかぎり)週に一度、僕はこのリストに目を通し、僕自身が決定するか、その決定を他のコントリビューター(1名)に委任する。委任する場合は、決定を下す日(期限)も僕が指定する。その日になっても合意が得られない場合は、責任をまかされている人物が、自分たちにとってベストだと思われる決定を下し、前進していくことにする。特に異論がある場合は「revisit before release(リリース前に再検討)」というタグを付け、11 月ごろにでも、もう一度、眺めてみることができる。

このプロセス変更によって、主張の異なる意見にもみんなが耳を傾ける機会を与えつつ、引き続き Drupal 8 をグングン進めていけるだろうと期待している。

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